友人とお皿の大きさがダイエットの成功を決める?!

ヘルスケア

こんにちは。今回はダイエットのヒントになるようなネタを紹介します。ダイエットの基本はもちろん、食事や運動などであります。しかし、それ以外のポイントに今回は注目してみましょう。

 

肥満は伝染するってホント??

肥満を改善するには、まず肥満の友達を作らない??

肥満は社会的に伝染する現象であるとの研究結果を、米ハーバード、カリフォルニア両大学の研究者が発表しました。
研究は友人や親戚関係を中心として、1万2067人を対象に1971年から2003年までに行われ、この32年間の対象者の体重の推移をモニターしたものです。この研究によると、肥満の友人を持つ人は、自身も肥満になる確率が57%増大する、とされます。この数字は、食生活や遺伝など肥満に関連しそうなリスクより高い結果です。理由を分析すると、肥満の友人がいると肥満が悪いという認識が薄れ、更に肥満になる可能性がある生活習慣を普通であると認識してしまうためと考えられます。
研究者はこの結果を踏まえて、逆に言えば、1人の人が健康的な食事や運動で肥満を防げば、他の人の肥満を防ぐことにもなると指摘しています。

 

 

行動経済学を使えば「ラクして肥満改善」のヒントが見える!

肥満の改善が難しいのは言うまでもありません。わかっていてもできない! というのが多くの人の意見ではないでしょうか。
今回は、肥満改善のヒントを行動経済学の視点から考察してみましょう。

行動経済学(こうどうけいざいがく、英:behavioral economics)とは、経済学の数学モデルに、心理学的に観察された事実を取り入れていく研究手法です。

 

 食べ物のカロリー表示の確認
まずは、メニューへのカロリー表示が与える影響について行われた研究をご紹介します。カロリー表示が消費者に与える影響に関する186の研究、および、小売り店に与える影響に関する41の研究を対象としています。
メタ分析の結果、カロリーの情報を表示することにより、消費者は、1食当たりの摂取カロリーを27kcal減らせることが判明しました。また、男性よりも女性に与える影響が大きく、女性1人当たり60kcalが減少し、更に過体重の人では、1食当たり83kcalが減らされることも確認できました。
痩せたい場合は、まず買う食べ物のカロリー表示を確認することが重要です。カロリー表示を習慣的に行うことにより、自然にカロリーの低い食べ物を選ぶ傾向になり、その結果肥満の解消につながると考えられます。

 

 食べる量はお皿の大きさによって決まっている?
行動経済学の考え方を利用して減量する方法を2つご紹介します。1つ目はアンカリングです。アンカリング(Anchoring)とは認知バイアスの一種であり、先行する何らかの数値(アンカー)によって後の数値の判断が歪められ、判断された数値がアンカーに近づく傾向のことを指します。
人が食事において食べる量は、初期アンカー値に偏っていることが多いものです。肥満予防の分野では、肥満者が食事で消費する食品の量は、プレート(お皿)のサイズなどの外部手がかりによって強く決定されることがわかっています。映画館に来場した人に中サイズか大サイズのポップコーンを提供した「ポップコーン実験」という実験があります。大サイズをもらった人は、中サイズをもらった人よりも55%も余計に食べたとの結果でした(177キロカロリー相当)。
アンカリングの概念は、2型糖尿病を有する肥満患者の体重減少および血糖コントロールにおいてもうまく適用されています。130人の糖尿病患者を、市販の「食事サイズコントロールプレート(小さいお皿)」(介入群)と通常の食事アドバイス群(対象群)に無作為に振り分けた研究があります。6か月後、対象群と比較して、介入群は有意に体重減少が認められ(1.8% vs 0.1%)、介入群の患者の多くは治療薬の減量も可能になりました(26.2% vs 10.8%)。
2つ目は「ナッジ」です。ナッジとは「ひじで軽くつつく」という意味の英語であり、行動経済学では「人々を強制することなく、望ましい行動に誘導するようなシグナル、仕組みまたは戦略」のことを言います。ナッジを使い、理論を応用することで、“知らず知らずのうちに”健康的な行動を促す仕組みや環境を作ることができます。例えば以下のような例があります。
100gのクラッカー4袋と、400gのクラッカー1袋で、食べる量やカロリーを比較しました。この結果、100gのクラッカー4袋の方が、400gのクラッカー1袋よりも25%(75カロリー)食べる量が少なかった、という結果になりました。

行動経済学の知識をヒントに、非健康的な生活習慣の改善に是非取り組んでみてください!

天野方一(あまのほういち)

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